屋根は見えないから不安…倉敷で実際に多い屋根の傷み事例と対処法
一級塗装技能士監修。20年以上にわたり倉敷・岡山エリアで屋根外壁の施工に携わってきた専門家の視点から、屋根の傷みの実例と正しい対処法をわかりやすく解説します。
「屋根の状態が気になるけれど、自分では見えないから分からない」
倉敷市や岡山市でご相談を受けていると、この言葉を本当によく耳にします。
外壁は毎日目に入りますが、屋根は2階建て以上になるとほとんど確認できません。そのため、気づいたときには想像以上に劣化が進んでいるケースもあります。
倉敷は、夏の強い紫外線、台風時の横風、冬場の寒暖差と、屋根にとって負担の大きい環境です。見えない場所だからこそ、不安が大きくなりやすいのです。
この記事では、
・倉敷で実際に多い屋根の傷み事例
・放置した場合のリスク
・症状別の適切な対処法
を、専門業者の視点でかみ砕いてお伝えします。
屋根が「見えない」ことが不安を大きくする理由
自分で確認できないから劣化に気づきにくい
屋根は高所にあるため、安全に確認することができません。無理に登ると転落事故の危険もあります。
一級塗装技能士の視点で見ると、屋根の劣化は「見た目」よりも「防水機能が残っているかどうか」が重要です。たとえばスレート屋根(薄い板状の屋根材)は、色あせが進むと防水機能を担う塗膜が弱くなっています。
塗膜とは、屋根の表面を覆う塗装の膜のことです。この膜が雨水を弾き、屋根材を守っています。
色あせ=すぐ雨漏り、ではありませんが、防水性能が落ち始めているサインであることは多いです。
訪問販売の指摘で不安が強くなるケース
「屋根が浮いていますよ」
「このままだと危険です」
突然そう言われると不安になります。
実際に私たちが点検したケースでは、
・本当に棟板金が浮いていた
・釘が少し緩んでいるだけだった
・まったく問題がなかった
など、状況はさまざまです。
一級塗装技能士として大切にしているのは、必ず写真で状態を確認していただくこと。言葉だけではなく、事実を共有することが安心につながります。
倉敷で実際に多い屋根の傷み事例
ここからは、倉敷市周辺で実際に多い劣化事例をご紹介します。
スレート屋根の色あせ・塗膜の劣化
築10〜15年を過ぎた住宅で最も多いのが、スレート屋根の塗膜劣化です。

紫外線に長期間さらされることで塗膜が分解され、防水機能が低下します。
一級塗装技能士の判断基準としては、
・表面が粉を吹いたようになっている
・水を弾かず吸い込む
・細かいひび割れが出ている
こうした症状が見られる場合、メンテナンス時期と判断することが多いです。
コケ・カビの発生
倉敷は湿度も高く、北面や日当たりの悪い屋根ではコケが発生しやすい傾向があります。

コケは水分を保持するため、屋根材が常に湿った状態になります。これが劣化を早める原因になります。
高圧洗浄と適切な塗装で防水性を回復させることで、再発を抑えることが可能です。
棟板金の浮き・釘抜け
スレート屋根の頂部にある棟板金(むねばんきん)は、強風の影響を受けやすい部分です。

固定している釘が経年で緩み、浮きが生じることがあります。
一級塗装技能士の現場感覚では、台風後の点検で見つかるケースが非常に多いです。
早期であれば、釘の打ち直しやビス固定で対応可能です。
瓦のズレ・割れ
瓦屋根は耐久性が高いですが、地震や強風でズレや割れが発生することがあります。

重要なのは、瓦そのものよりも下地の防水シートの状態です。
瓦が無事でも、下地が劣化していれば雨漏りの原因になります。
傷みを放置するとどうなる?
雨漏りだけが問題ではない
屋根の劣化は、突然大きな雨漏りとして現れるわけではありません。
少量の水分がじわじわと入り込み、
・野地板(屋根の下地材)
・防水シート
を傷めていきます。
一級塗装技能士として現場で感じるのは、「もう少し早ければ塗装で済んだのに」というケースが意外と多いということです。
下地劣化は工事規模に直結する
下地が傷むと、
・カバー工法
・葺き替え工事
が必要になる可能性があります。
工事内容が変わると費用も大きく変わります。だからこそ、「早すぎる工事」ではなく「遅すぎない点検」が大切なのです。
プロが見る屋根点検のチェックポイント
一級塗装技能士が点検で重視するのは、次のポイントです。
・屋根材の反りや割れ
・塗膜の劣化状況
・棟板金の固定状態
・雨仕舞い(雨水の流れ)の確認
雨仕舞いとは、雨水が適切に流れる構造になっているかどうかのことです。ここが機能していないと、トラブルにつながります。
点検時には、全景写真・拡大写真・位置関係が分かる写真を撮影し、状態を共有します。見えない部分だからこそ、見える形でお伝えすることを大切にしています。
屋根の傷み別|主な対処法
塗装で対応できるケース
・塗膜劣化
・軽度の色あせ
・防水性の低下
この段階であれば、屋根塗装によって防水機能を回復できます。
塗装は単なる美観回復ではなく、屋根材を守るための保護工事です。
部分補修で済むケース
・棟板金の固定補修
・瓦の差し替え
すべてをやり替える必要はありません。状態に応じた最小限の補修が理想です。
カバー工法・葺き替えが必要なケース
下地まで傷んでいる場合は、屋根全体の改修が必要になります。
ただし、ここまで進む前に定期点検を行っていれば、防げるケースも少なくありません。
不安なときはどうすればいい?
屋根は見えないからこそ、不安になります。
私たちがよく受けるのは、
「訪問業者に指摘されたけど本当ですか?」
「まだ工事は必要ないですか?」
というご相談です。
実際には、
「あと数年は様子を見ましょう」
とお伝えすることもあります。
一級塗装技能士として大切にしているのは、“必要な工事を、必要な時期に行うこと”。早すぎても遅すぎてもいけません。
もし、
・築15年以上経過している
・一度も屋根点検をしていない
・強風のあとが気になる
という場合は、まずは状態を知ることから始めてみてください。
倉敷・岡山で20年以上、数多くの屋根を見てきた経験をもとに、今の屋根に本当に必要なことを分かりやすくお伝えします。
見えないからこそ、正しく知る。
それが、後悔しない屋根メンテナンスへの第一歩です。











